新しいiPhoneを手に入れた時のワクワク感は格別ですが、同時に頭をよぎるのが「データ移行」の不安ではないでしょうか。「連絡先や写真はちゃんと移せる?」「アプリのデータは消えない?」「手順が難しそう…」といった心配事は、せっかくの楽しみを半減させてしまいます。特に、コストパフォーマンスを重視して高品質な中古iPhoneを選んだ場合、データ移行がスムーズにいくかは大きな関心事でしょう。
しかし、ご安心ください。現在のiPhoneには「クイックスタート」という非常に強力で簡単なデータ移行機能が備わっています。この機能を使えば、古いiPhoneから新しいiPhoneへ、ワイヤレスでほとんどのデータを直接転送できます。
この記事では、iPhoneのクイックスタートを初めて利用する方や、以前にデータ移行でうまくいかなかった経験がある方に向けて、以下の内容を網羅的に解説します。
- クイックスタートの基本的な仕組みとメリット
- 失敗しないための事前準備リスト
- 画像を交えた具体的な操作手順
- 「できない」「進まない」といったトラブルの原因と対処法
- データ移行後の古いiPhoneの賢い活用法
この記事を最後まで読めば、クイックスタートに関するあらゆる疑問や不安が解消され、自信を持ってデータ移行に臨めるようになります。そして、データ移行を無事に終えた後の古いiPhoneを、お得に手放す方法までわかります。スムーズな乗り換えを実現し、新しいiPhoneライフを存分に楽しみましょう。
iPhoneのクイックスタートとは?簡単データ移行の仕組みを解説
iPhoneのクイックスタートは、新しいiPhoneをセットアップする際に、現在使用しているiPhoneを隣に置くだけで、設定やデータをワイヤレスで直接転送できるAppleの公式機能です。2017年にリリースされたiOS 11から搭載され、iOS 12.4以降では、アプリや写真、メッセージといったほぼ全てのデータをデバイス間で直接移行できるようになり、その利便性が飛躍的に向上しました。これにより、以前は必須だったiCloudやパソコン(iTunes/Finder)を使ったバックアップと復元のプロセスを大幅に簡略化し、誰でも直感的にデータ移行を行えるようになりました。この機能は、Appleがユーザー体験をいかに重視しているかを示す象徴的な機能の一つと言えるでしょう。物理的に2台のiPhoneを近づけるだけでプロセスが開始される手軽さは、テクノロジーに不慣れな方でも安心して利用できる大きな魅力です。データ移行にかかる時間は、転送するデータの量やWi-Fiの通信環境によって変動しますが、ケーブル接続の手間がなく、バックアップ用のストレージ容量を気にする必要がない点は、多くのユーザーにとって大きなメリットとなっています。
クイックスタートのメリット・デメリット

クイックスタートは非常に便利な機能ですが、利用する前にそのメリットとデメリットを正しく理解しておくことが重要です。以下の表に主なポイントをまとめました。
メリット | デメリット |
操作が非常に簡単 | データ量によっては時間がかかる |
PCやiCloudの空き容量が不要 | 新旧両方のiPhoneが手元に必要 |
ほぼ全てのデータが移行される | 通信環境やOSバージョンに依存する |
ワイヤレスで完結する | 途中で失敗する可能性がある |
メリットの最大の魅力は、その手軽さです。古いiPhoneを新しいiPhoneの隣に置くだけで、画面の案内に従って数回タップすれば、あとは自動でデータ転送が進行します。これにより、PCを起動したり、iCloudのストレージプランをアップグレードしたりする必要がありません。特に、写真や動画、アプリのデータなど、GB単位の大容量データを移行する場合でも、ストレージの空き容量を心配しなくて良いのは大きな利点です。また、壁紙の設定やWi-Fiのパスワード、インストール済のアプリ配置など、細かな設定までほぼそのまま引き継がれるため、新しいiPhoneをすぐに以前と同じ感覚で使い始めることができます。
一方、デメリットとしては、転送にかかる時間が挙げられます。数十GBから数百GBのデータを移行する場合、数時間かかることも珍しくありません。その間、両方のデバイスが使用できない状態になるため、時間に余裕を持って作業する必要があります。また、この機能はWi-FiやBluetoothを利用するため、通信環境が不安定だと転送が中断したり、失敗したりするリスクが伴います。万が一、途中でプロセスが失敗した場合、最初からやり直す必要が出てくる可能性も考慮しておくべきでしょう。
PRODIGで購入した中古iPhoneでも使える?
結論から言うと、もちろん利用できます。PRODIGで販売している中古iPhoneは、専門のスタッフが厳格な品質チェックとデータ消去(初期化)を行った上で提供されています。そのため、Apple Storeや大手キャリアで購入した新品のiPhoneと何ら変わりなく、クイックスタート機能を含む全ての標準機能を利用することが可能です。中古品であるという理由で機能に制限がかかることは一切ありませんので、ご安心ください。
むしろ、PRODIGで高品質な中古iPhoneをお得に購入し、クイックスタートを使ってスムーズにデータ移行を行うことは、コストを抑えつつ最新のiPhone体験を得るための非常に賢い選択肢と言えます。PRODIGでは、新品同様のSランク品から、使用感はあるものの動作は全く問題ないBランク、Cランク品まで、幅広い状態のiPhoneを取り揃えています。ご自身の予算や使い方に合わせて最適な一台を選べるのが大きな魅力です。これらの端末は全てクイックスタートに対応しているため、購入後に面倒な手続きで悩む必要はありません。古いiPhoneから新しいiPhoneへ、簡単操作でデータを移し、すぐに快適なスマホライフをスタートできます。賢く機種変更をしたい方は、ぜひ一度PRODIGの豊富なラインナップをご覧ください。
クイックスタートを始める前の必須準備リスト

クイックスタートをスムーズに成功させるためには、事前の準備が非常に重要です。このステップを怠ると、転送が途中で失敗したり、予期せぬトラブルに見舞われたりする可能性があります。これから説明する3つのポイントを、作業を始める前に必ず確認してください。これらの準備をしっかりと行うことで、データ移行の成功率が格段に上がります。特に、OSのバージョンはクイックスタートの機能そのものに関わるため、最も重要なチェック項目です。また、ワイヤレス通信を利用するこの機能にとって、安定した通信環境と十分な電力の確保は、長時間のデータ転送を中断させないための生命線となります。これらの準備は、数分で完了するものばかりですので、面倒くさがらずに一つひとつ丁寧に行いましょう。万全の準備を整えることが、新しいiPhoneへの快適な第一歩に繋がります。
対応OSバージョンを確認(iOS 12.4以降)
クイックスタート機能で、写真やアプリといったデバイス上のほぼ全てのデータを直接転送するためには、新旧両方のiPhoneがiOS 12.4以降である必要があります。もし、どちらか一方でもOSのバージョンが古い場合、この便利なデータ移行機能は利用できません。特に、長年使ってきた古いモデルから最新モデルへ機種変更する際には、古いiPhoneのOSがアップデートされていないケースがよくあります。作業を始める前に、必ず両方のiPhoneのOSバージョンを確認し、必要であれば最新版にアップデートしておきましょう。
OSバージョンの確認・アップデート方法
- 「設定」アプリを開きます。
- 「一般」をタップします。
- 「ソフトウェア・アップデート」をタップします。
この画面で現在のiOSバージョンが確認できます。もし「お使いのソフトウェアは最新です。」と表示されていれば問題ありません。「ダウンロードしてインストール」という表示がある場合は、Wi-Fiに接続した状態でアップデートを実行してください。OSのアップデートには時間がかかることがあるため、データ移行を始める前日など、時間に余裕がある時に済ませておくことを強くおすすめします。この一手間が、当日のスムーズなデータ移行を実現する鍵となります。
Wi-FiとBluetoothをオンにする
クイックスタートは、Wi-FiとBluetoothの2つの無線通信技術を使ってiPhone間の連携とデータ転送を行います。具体的には、初期設定の段階でBluetoothを使って近くのiPhoneを検出し、その後の大容量データ転送は主にWi-Fiを介して行われます。そのため、新旧両方のiPhoneでWi-FiとBluetoothがオンになっていることが絶対条件です。普段、バッテリー節約のためにこれらの機能をオフにしている方は、クイックスタートを始める前に必ずオンに設定してください。
設定の確認方法
- コントロールセンターから: 画面の右上隅(または下部)からスワイプしてコントロールセンターを表示し、Wi-FiとBluetoothのアイコンが青色になっていることを確認します。
- 「設定」アプリから: 「設定」アプリを開き、「Wi-Fi」と「Bluetooth」の項目がそれぞれ「オン」になっていることを確認します。
また、データ転送の安定性を確保するため、できるだけ安定したWi-Fiネットワークに接続することをおすすめします。公共のフリーWi-Fiや、接続が頻繁に途切れるような不安定な環境は避け、自宅の固定回線のWi-Fiなどを利用するのが理想です。通信が不安定だと、転送速度が極端に遅くなったり、途中でエラーが発生してしまったりする原因となります。
新旧両方のiPhoneを十分に充電しておく
データ移行、特にクイックスタートによるデバイス間直接転送は、大量のデータを扱うため、通常よりも多くの電力を消費します。転送にかかる時間はデータ量に比例し、場合によっては数時間に及ぶこともあります。もし、データ転送の途中でどちらかのiPhoneのバッテリーが切れてしまうと、転送は強制的に中断され、最悪の場合、データが破損してしまうリスクもゼロではありません。このような事態を避けるためにも、クイックスタートを開始する前に、新旧両方のiPhoneを十分に充電しておくことが非常に重要です。
理想的なのは、両方のiPhoneを充電ケーブルに接続したまま作業を行うことです。これにより、バッテリー残量を気にすることなく、安心してデータ移行を完了させることができます。最低でも、バッテリー残量が50%以上あることを確認してから始めるようにしましょう。特に、バッテリーが劣化している古いiPhoneは、残量表示があっても急に電源が落ちることがあります。充電しながらの作業は、こうした不測の事態を防ぐための最も確実な対策です。新しいiPhoneへのデータ移行は、いわば「引越し作業」です。引越しの途中でエネルギーが尽きないよう、万全の電力供給体制を整えてから臨みましょう。
iPhoneクイックスタートの全手順
ここからは、実際にiPhoneのクイックスタートを行う際の具体的な手順を、ステップバイステップで詳しく解説していきます。各ステップでiPhoneの画面に何が表示され、どのような操作をすれば良いのかを順番に見ていきましょう。基本的には画面の指示に従っていくだけなので、決して難しい操作ではありません。この手順通りに進めれば、初めての方でも迷うことなくデータ移行を完了させることができます。もし途中で分からなくなっても、このガイドを見返しながら進めれば安心です。さあ、新しいiPhoneを手に取り、古いiPhoneと一緒に準備して、新しいスマホライフへの扉を開きましょう。
1. 新しいiPhoneの電源を入れ、古いiPhoneを近くに置く
まず、全ての準備が整っていることを確認したら、箱から出したばかりの新しいiPhoneの電源を入れます。サイドボタン(またはトップボタン)を長押しすると、Appleのロゴが表示され、しばらくすると「こんにちは」と多言語で表示される初期設定画面になります。この画面が表示されたら、次に、これまで使っていた古いiPhoneのロックを解除し、新しいiPhoneのすぐ隣に置きます。この時、古いiPhoneのBluetoothがオンになっていることが重要です。物理的に2台のデバイスを近づけることで、クイックスタートのプロセスが自動的に開始されます。この手軽さがクイックスタートの最大の魅力です。特別なアプリを起動する必要も、複雑な設定メニューを開く必要もありません。ただ、2台を隣り合わせるだけです。しばらくすると、古いiPhoneの画面にポップアップが表示されるはずです。
2. 古いiPhoneに表示されたポップアップで「続ける」をタップ
新しいiPhoneと古いiPhoneを近づけると、古いiPhoneの画面に「新しいiPhoneを設定」というポップアップが表示されます。このカードには、現在使用しているApple IDが表示され、「このApple IDを使って新しいiPhoneを設定しますか?」という確認メッセージが書かれています。内容を確認し、表示されているApple IDがご自身のものであることを確認したら、迷わず「続ける」ボタンをタップしてください。この操作により、古いiPhoneが新しいiPhoneのセットアップをアシストするモードに入ります。もし、このポップアップがなかなか表示されない場合は、一度新しいiPhoneを再起動したり、古いiPhoneのロックを一度かけてから再度解除したり、Bluetoothの設定をオンオフしたりすると表示されることがあります。ここが、2台のiPhoneが初めて連携する重要なステップとなります。
3. 新しいiPhoneのアニメーションをカメラで読み取る
古いiPhoneで「続ける」をタップすると、今度は新しいiPhoneの画面に、青い粒子が渦を巻くような不思議なアニメーション(ペアリングパターン)が表示されます。同時に、古いiPhoneの画面はカメラモードに切り替わり、「新しいiPhoneをファインダーの中に入れてください」という指示が表示されます。指示に従い、古いiPhoneのカメラで、新しいiPhoneに表示されているアニメーション全体を円形のファインダー内に収めるようにかざしてください。カメラがアニメーションを正しく認識すると、自動的にペアリングが完了し、次のステップへと進みます。この認証方法は、QRコードのように機能し、2台のデバイスを安全かつ確実に接続するための仕組みです。もしカメラでの読み取りがうまくいかない場合は、画面下に表示される「手動で認証」を選択し、画面の指示に従って認証コードを入力することも可能です。
4. パスコードの入力とFace ID/Touch IDの設定
ペアリングが完了すると、次にセキュリティ設定のステップに移ります。まず、新しいiPhoneの画面に、古いiPhoneで使用していたパスコード(画面ロックを解除するための数字のコード)を入力するよう求められます。ここで入力するのは、古いiPhoneのパスコードですので、間違えないように注意してください。パスコードの認証が完了すると、続けてFace ID(顔認証)またはTouch ID(指紋認証)の設定画面が表示されます。画面の指示に従って、ご自身の顔や指紋を登録しましょう。もちろん、この設定は後から「設定」アプリで行うこともできるので、急いでいる場合は「後で設定」を選択してスキップすることも可能です。しかし、iPhoneのセキュリティと利便性を高める重要な機能ですので、時間があればこの段階で設定しておくことをおすすめします。
5. 「iPhoneから転送」を選択してデータ移行開始
セキュリティ設定が終わると、いよいよデータ移行の方法を選択する画面「データを転送」が表示されます。ここには通常、「iCloudからダウンロード」と「iPhoneから直接転送」の2つの選択肢が表示されます。(場合によってはMac/PCからの復元も表示されます。)この記事で解説しているクイックスタートのデータ移行を行うには、「iPhoneから直接転送」(または「iPhoneから転送」)と書かれたオプションを選択してください。これを選択することで、古いiPhoneから新しいiPhoneへ、Wi-Fiを利用してデータが直接コピーされ始めます。利用規約の同意などを求められた場合は、内容を確認して同意してください。転送が始まると、両方のiPhoneの画面にデータ転送中であることが示され、おおよその残り時間が表示されます。この時間はデータ量によって大きく変動するため、気長に待ちましょう。
6. 移行完了!新しいiPhoneの初期設定
データの転送が完了すると、新しいiPhoneは自動的に再起動します。再起動後、いくつかの最終設定(Apple Payの設定、Siriの設定、App解析の共有など)を画面の指示に従って行います。これらが完了すると、見慣れたホーム画面が表示されます。ホーム画面が表示された直後は、アプリがダウンロード中の状態(アイコンが暗くなっている)になっています。Wi-Fiに接続したまましばらく待つと、全てのアプリが自動的に再インストールされ、データも復元されます。全てのアプリのダウンロードが完了し、アイコンが通常通り表示されたら、データ移行は完全に終了です。連絡先、写真、メッセージ、LINEのトーク履歴(※要事前設定)などがきちんと引き継がれているか確認してみましょう。これで、新しいiPhoneを以前と同じように使い始めることができます。
【これで解決】iPhoneクイックスタートができない・進まない原因と対処法

多くのユーザーにとって非常に便利なクイックスタートですが、残念ながら「ポップアップが表示されない」「転送が途中で止まってしまう」「エラーメッセージが出る」といったトラブルに遭遇することも少なくありません。せっかくのデータ移行がうまくいかないと、焦ってしまいますよね。しかし、こうした問題の多くは、いくつかの典型的な原因によって引き起こされています。そして、その原因さえ特定できれば、適切な対処法によって解決できるケースがほとんどです。このセクションでは、クイックスタートが失敗する主な原因と、それぞれの具体的な解決策を詳しく解説していきます。もしトラブルに直面しても、慌てずにここで紹介する方法を一つずつ試してみてください。多くの場合、簡単な設定の見直しや再起動で問題は解決するはずです。原因を正しく理解し、冷静に対処することが、スムーズなデータ移行への一番の近道です。
原因1:OSのバージョンが古い
クイックスタートがうまく機能しない最も一般的な原因の一つが、iPhoneのOS(iOS)のバージョンが古いことです。前述の通り、デバイス間でデータを直接転送する機能を利用するには、新旧両方のiPhoneがiOS 12.4以降にアップデートされている必要があります。特に、iPhone 6やiPhone 7といった数世代前のモデルから最新機種に乗り換える場合、古いiPhoneのOSを長年アップデートしていないというケースが散見されます。iOS 12.3以前のバージョンでは、クイックスタートはApple IDやWi-Fi設定などの基本的な情報しか転送できず、アプリや写真などの詳細なデータは移行できません。
【対処法】 この問題の解決策は非常にシンプルです。データ移行を始める前に、必ず両方のデバイスのiOSバージョンを確認し、最新版にアップデートしてください。
- **「設定」アプリ > 「一般」 > 「ソフトウェア・アップデート」**の順に進みます。
- 「ダウンロードしてインストール」が表示されている場合は、タップしてアップデートを実行します。
- アップデートにはWi-Fi接続と十分なバッテリー残量が必要です。
この確認とアップデート作業は、データ移行の成功を左右する最も重要なステップです。クイックスタートが開始されない、またはデータ転送の選択肢が表示されないといった問題が発生した場合は、まず最初にOSのバージョンを疑ってみましょう。
原因2:Wi-FiやBluetoothの接続が不安定
クイックスタートは、デバイスの検出にBluetoothを、大容量のデータ転送にWi-Fiを使用しています。そのため、これらの無線通信が不安定な状態だと、プロセスが開始されなかったり、データ転送が途中で止まってしまったりする直接的な原因となります。例えば、以下のような状況が考えられます。
- どちらかのiPhoneでBluetoothがオフになっている。
- 接続しているWi-Fiの電波が弱い、または混雑している。
- 公共のWi-Fiなど、セキュリティや速度制限のあるネットワークを使用している。
- 電子レンジやコードレス電話など、電波干渉を引き起こす機器が近くにある。
【対処法】 通信環境に起因するトラブルを防ぐためには、以下の点を確認・実行してください。
- 設定の再確認: 新旧両方のiPhoneで、BluetoothとWi-Fiがオンになっていることを再度確認します。一度オフにしてから再度オンにすることで、接続がリフレッシュされることもあります。
- 安定したWi-Fiに接続: 自宅の固定回線など、安定していて速度の速いプライベートなWi-Fiネットワークに接続し直してください。
- ルーターの再起動: Wi-Fiルーターの電源を一度切り、数分待ってから再度電源を入れると、通信状況が改善される場合があります。
- デバイスを近づける: 2台のiPhoneの距離が離れすぎないように、作業中はすぐ隣に置いておきましょう。
これらの基本的な対策を講じるだけで、通信関連の問題は大幅に改善されるはずです。
原因3:iPhoneのストレージ容量不足
意外と見落としがちなのが、新しいiPhoneのストレージ容量不足です。例えば、128GBモデルの古いiPhoneから、64GBモデルの新しいiPhoneへデータを移行しようとする場合、古いiPhoneの使用済み容量が64GBを超えていると、全てのデータを転送することは物理的に不可能です。また、仮に総容量が収まる場合でも、システムデータや一時ファイルが使用する領域も考慮する必要があるため、空き容量にはある程度の余裕が必要です。ストレージが不足している場合、クイックスタートのプロセス中にエラーが表示されたり、転送が完了したように見えても一部のデータが移行されていなかったりすることがあります。
【対処法】 まず、古いiPhoneの使用済みストレージ容量を確認しましょう。
- 「設定」アプリ > 「一般」 > 「iPhoneストレージ」 ここで、現在の使用容量と、どのデータ(アプリ、写真など)が容量を占めているかを確認できます。もし新しいiPhoneの総容量を上回っている場合は、データ移行の前に古いiPhoneのデータを整理する必要があります。
- 不要な写真や動画を削除: クラウドサービスにバックアップしてから削除するのがおすすめです。
- 使っていないアプリを削除: 「非使用のAppを取り除く」機能を有効にするか、手動で削除します。
- キャッシュの削除: LINEやSafariなどのアプリは、キャッシュが溜まって容量を圧迫していることがあります。各アプリの設定からキャッシュを削除しましょう。
事前にデータを整理しておくことで、ストレージ不足によるエラーを防ぎ、同時にデータ転送時間そのものを短縮する効果も期待できます。
原因4:カメラがうまく認識しない
クイックスタートの初期段階では、古いiPhoneのカメラで新しいiPhoneに表示される青いアニメーションを読み取るステップがあります。この認証プロセスがうまくいかないと、先に進むことができません。カメラがアニメーションを認識しない原因としては、以下のようなものが考えられます。
- カメラのレンズが汚れている、または傷ついている。
- 部屋が暗すぎる、または逆に光が反射しすぎている。
- 手ブレがひどく、ピントが合わない。
- iPhoneをかざす角度や距離が適切でない。
【対処法】 カメラの読み取りでつまずいた場合は、以下のことを試してみてください。
- レンズを拭く: まず、古いiPhoneのカメラレンズを、メガネ拭きなどの柔らかい布で優しく拭いてみてください。指紋や汚れが付着しているだけで、認識精度は大きく低下します。
- 明るい場所に移動する: 部屋の照明を明るくし、画面に強い光が反射しないような場所で再度試してみましょう。
- iPhoneを固定する: 両方のiPhoneを机などの平らな場所に置き、片手でしっかりと支えながら、ゆっくりとカメラをかざしてピントを合わせます。
- 手動で認証する: 何度試してもうまくいかない場合は、無理にカメラでの認証にこだわる必要はありません。新しいiPhoneの画面下部に表示される**「手動で認証」**をタップしてください。すると、新しいiPhoneに認証コードが表示され、それを古いiPhoneに入力することで、カメラを使わずにペアリングを完了させることができます。
その他の原因と試すべきこと(再起動など)
上記で挙げた原因に当てはまらない、あるいは対処法を試しても解決しない場合でも、諦めるのはまだ早いです。原因不明の不具合が発生した場合に有効な、いくつかの基本的なトラブルシューティング方法があります。ソフトウェアの一時的な不具合や、目に見えない設定の衝突などが原因であることも多く、これらの簡単な手順で問題が解決することは少なくありません。
【対処法】
- 両方のiPhoneを再起動する: トラブルシューティングの王道ですが、非常に効果的な方法です。両方のiPhoneの電源を一度完全にオフにし、少し時間をおいてから再度電源を入れ直してみてください。これにより、メモリがリフレッシュされ、システムの一時的な不具合が解消されることがあります。クイックスタートをもう一度最初から試してみましょう。
- Apple IDからサインアウト・サインイン: 古いiPhoneで一度Apple IDからサインアウトし、再度サインインし直すことで、アカウント関連の問題が解決することがあります。「設定」アプリ > [自分の名前] > 一番下の「サインアウト」から行えます。
- ネットワーク設定をリセット: Wi-FiやBluetoothの接続に問題が続く場合、古いiPhoneのネットワーク設定をリセットするのも一つの手です。ただし、この操作を行うと保存されているWi-Fiのパスワードなどが全て消去されるため、実行は慎重に判断してください。「設定」アプリ > 「一般」 > 「転送またはiPhoneをリセット」 > 「リセット」 > 「ネットワーク設定をリセット」から行えます。
これらの方法を試しても状況が改善しない場合は、次のセクションで紹介する別のデータ移行方法を検討しましょう。
クイックスタート以外のデータ移行方法
クイックスタートは非常に便利ですが、万能ではありません。様々な理由でうまくいかない場合や、そもそも古いiPhoneが手元にない(故障・紛失した)といった状況も考えられます。幸い、Appleはクイックスタート以外にも、信頼性の高いデータ移行方法を複数用意しています。ここでは、代表的な2つの代替手段である「iCloudバックアップ」と「PC(iTunes/Finder)」を利用した方法について解説します。これらの方法は、古くから使われている実績のある方法であり、クイックスタートとは異なるメリットも持っています。状況に応じて最適な方法を選択できるように、それぞれの特徴と手順を理解しておきましょう。これらの方法を知っておけば、万が一クイックスタートでつまずいても、慌てずにデータ移行を完了させることができます。
iCloudバックアップを利用する方法
iCloudバックアップは、iPhoneのデータをAppleのクラウドサーバーに保存し、そこから新しいiPhoneにデータを復元する方法です。この方法の最大のメリットは、古いiPhoneが手元になくても、Wi-Fi環境さえあればデータを復元できる点です。例えば、古いiPhoneが故障して操作できなくなってしまった場合でも、定期的にiCloudバックアップが作成されていれば、新しいiPhoneにデータを引き継ぐことができます。
手順の概要
- 古いiPhoneでバックアップを作成:
- 「設定」アプリ > [自分の名前] > 「iCloud」 > 「iCloudバックアップ」と進みます。
- 「iCloudバックアップ」がオンになっていることを確認し、「今すぐバックアップを作成」をタップします。
- 新しいiPhoneで復元:
- 新しいiPhoneの初期設定を進めていくと、「Appとデータ」という画面が表示されます。
- ここで「iCloudバックアップから復元」を選択します。
- Apple IDでサインインし、復元したいバックアップデータ(通常は最新のもの)を選択します。
注意点
- iCloudの無料ストレージは5GBまでです。写真や動画が多い場合、全てのデータをバックアップするには有料プラン(月額130円〜)への加入が必要になることがあります。
- バックアップと復元の両方で、安定したWi-Fi接続が必須です。
PC(iTunes/Finder)を利用する方法
お持ちのパソコン(Windows PCまたはMac)を使ってiPhoneのデータを移行する方法です。USBケーブルでiPhoneをパソコンに物理的に接続して行うため、Wi-Fi環境に比べて高速で安定したデータ転送が期待できるのが大きなメリットです。また、バックアップデータがパソコン内に保存されるため、インターネット環境がない場所でも復元作業が可能です。Windows PCでは「iTunes」を、macOS Catalina以降のMacでは「Finder」を使用します。
手順の概要:
- 古いiPhoneをPCに接続してバックアップを作成:
- USBケーブルで古いiPhoneをPCに接続します。
- iTunesまたはFinderを起動し、接続したiPhoneを選択します。
- 「今すぐバックアップ」をクリックして、バックアップを作成します。暗号化してバックアップすると、パスワードなどの情報も引き継げます。
- 新しいiPhoneをPCに接続して復元:
- 新しいiPhoneの初期設定を進め、「Appとデータ」画面で「MacまたはPCから復元」を選択します。
- USBケーブルで新しいiPhoneをPCに接続します。
- iTunesまたはFinderで「バックアップを復元」を選択し、先ほど作成したバックアップデータを選びます。
注意点:
- パソコンに、iPhoneのデータ量以上の空き容量が必要です。
- 使用するiTunesやmacOSは、最新バージョンにアップデートしておくことが推奨されます。
データ移行が終わった古いスマホはどうする?
無事に新しいiPhoneへのデータ移行が完了すると、手元にはデータが空になった古いiPhoneが残ります。この古い端末、皆さんはどうしていますか?引き出しの奥にしまい込んでしまったり、何となく手元に置き続けたりしている方も多いかもしれません。しかし、それは非常にもったいない選択です。不要になったiPhoneは、適切な手順を踏むことで、次の新しいデバイスの購入資金に変えることができる貴重な資産です。特に、PRODIGのような専門店に買い取ってもらうことで、想像以上の価値が付くことも珍しくありません。ここでは、データ移行を終えた古いiPhoneを、安全かつお得に手放すためのステップについて解説します。次のステップに進む前に、必ずやるべき「初期化」の重要性と、賢く売却するための方法を知っておきましょう。
初期化して下取りに出すのがおすすめ
データ移行が完了した古いiPhoneを第三者に渡す前には、必ず「初期化(工場出荷状態に戻す)」を行う必要があります。初期化とは、iPhoneに保存されている全てのデータ、設定、アプリを完全に消去し、購入時の状態に戻す作業のことです。これを怠ると、あなたの写真、連絡先、メッセージ、各種アカウントのログイン情報といった極めて重要な個人情報が、第三者の手に渡ってしまう危険性があります。クイックスタートでデータが新しいiPhoneに移ったからといって、古いiPhoneからデータが自動で消えるわけではありません。安全に端末を手放すための、これは絶対不可欠な儀式です。
iPhoneの初期化手順:
- Apple Watchとのペアリングを解除(利用している場合)。
- iCloudからサインアウト: 「設定」> [自分の名前] > 一番下の「サインアウト」をタップ。Apple IDのパスワードを入力し、iPhoneに残すデータの選択画面では何も選択せずにサインアウトします。
- すべてのコンテンツと設定を消去: 「設定」>「一般」>「転送またはiPhoneをリセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップします。
この3ステップで、iPhoneは完全に初期化され、あなたの個人情報は守られます。この状態にして初めて、安心して買取サービスなどを利用することができます。
PRODIGの買取サービスで賢く売却
初期化を済ませたiPhoneは、いよいよ売却のステップです。キャリアの下取りプログラムも選択肢の一つですが、多くの場合、より高い価格での買取が期待できるのが、PRODIGのような中古スマホの買取・販売専門店です。PRODIGでは、iPhoneの状態を専門のスタッフが一点一点丁寧に査定し、その時点での市場価値に基づいた適正な価格を提示します。画面に多少の傷があるBランク品や、目立つ傷があるCランク品でも、動作に問題がなければしっかりと価格が付きます。これは、豊富な販売網を持つPRODIGだからこそ可能なサービスです。
新しいiPhoneの購入でかかった費用を、古いiPhoneの売却代金で補填できれば、実質的な負担を大きく軽減できます。例えば、PRODIGでコストを抑えて状態の良い中古iPhoneを購入し、今まで使っていたiPhoneをPRODIGで高く買い取ってもらう。このサイクルをうまく利用すれば、常に新しいモデルをお得に使い続けることも夢ではありません。査定は無料で行っていますので、データ移行が終わったその足で、ぜひ秋葉原にあるPRODIGの店舗にお立ち寄りください。あなたのiPhoneが持つ本当の価値を、確かめてみてはいかがでしょうか。
最後に
今回は、iPhoneのデータ移行に欠かせない「クイックスタート」機能について、その準備から具体的な手順、そしてトラブルシューティングまでを網羅的に解説しました。
- クイックスタートは、iOS 12.4以降のiPhone同士を近づけるだけで使える簡単なデータ移行機能
- 成功の鍵は「OSのアップデート」「安定したWi-Fi環境」「十分な充電」の3つの事前準備
- トラブルが起きても、原因を特定し、再起動や設定見直しで対処可能
- 万が一の場合は、iCloudやPCを使った代替手段もある
この記事を通して、データ移行に対する漠然とした不安が、具体的な手順への理解と自信に変わっていれば幸いです。クイックスタートをマスターすれば、今後の機種変更も怖くありません。
そして、無事にデータ移行を終え、不要になった古いiPhoneは、ぜひPRODIGの買取サービスをご利用ください。適切な初期化を行った上で店舗にお持ち込みいただければ、専門スタッフが丁寧に査定し、あなたのiPhoneの価値を最大限に評価します。そうして得た資金は、今回購入した新しいデバイスの費用に充てることもできますし、次の楽しみのための資金にすることもできます。
PRODIGは、お得にデバイスを購入するお手伝いから、不要になったデバイスを賢く手放すサポートまで、お客様の快適なデジタルライフをトータルで支えるパートナーでありたいと考えています。